2011年 02月 18日
月と貝 |
これは、「カイロウドウケツ」という名の、海綿の一種だそうです。
定期的に食事に来ては、私に貝の知識を教えてくださるNさんが、昨日、持って来て
見せてくださいました。漢字で書くと「偕老同穴」、この海綿の中に、「ドウケツエビ」
というエビが、雄雌対で小さいときに入って、そのままこの中で一生添い遂げるのだ
そうです。まるでニットのようにフンワリとして見えますが、触るとちくちくしていて、
サボテンのような感じです。
この他にも、「クマサカガイ」という種類の貝を幾つも。この貝は、渦巻きの貝殻の
周りに、他の貝や石、珊瑚などをくっつけてコレクションしていくのだそうで、
平安時代の大盗賊、熊坂長範(くまさかちょうはん)からその名が付いたそうです。
ひとつひとつ、好みがあるようで、同じ種類のものをくっつけているのがお分かりに
なりますか?また、貝殻をさかさまにくっつける趣味のクマサカさんは、全てさかさま
にくっつけているのです!
これは、間違えて別なのをくっ付けてしまったのね、とNさんはおっしゃっていました。
この貝たちが、サラダを運ぼうとしたそのテーブルに、ズラ~ッと並んでいるのですから、
ミホちゃんもビックリ!!です。
ご一緒にいらしたお友達から伺った情報によると、Nさんは、大学に進学する時、
コートのポケットに飼っていたインコを入れて、上京の列車に乗ったそうです・・・!
一般的な人がそれをしたらただの変わった人、ですが、恐らくNさんのような美女が
インコと列車に乗っていたら、素敵に見えるんだろうな・・・と思ってしまいました。
見た事も聞いた事もない世界の不思議・・・Nさんの貝を見る度に、まだまだ
知らないことは、山ほどあるんだなあと実感します。
営業を終えて、外に出ると、お月様のまわりにまあるくかさがかかっていました。
「月がかさをかぶっているから、明日は雨かなあ」と私が言うと、シェフが
「月がかさをかぶると雨なの?」と無邪気に訊いてきたものです。
・・・・・・シェフにもまだまだ知らないことは沢山あるみたい・・・・・・(笑)
夜の海に行きたくなってしまいました。満月に照らされた、海面と砂浜。
心が静かになる、あの光景を思い出しました。
by alabonnemaman
| 2011-02-18 01:07